So-net無料ブログ作成
メッセージを送る
Google考察 ブログトップ
前の10件 | -

Googleの必殺Webブラウザ:Chrome [Google考察]

■速度が利益を生む

 Googleという企業にとって、高速なWeb処理を行うこと自体が、莫大な利益を上げるしくみになってたんですね。

 検索結果のロード時間がわずかでも短くすることで、ユーザの検索回数が増え、検索連動型広告の表示回数が増加し、Web広告利益を上げる機会が全世界マーケットで増えていくという。

 ブラウザが高速化すれば、Googleが開発しているWebプリケーションも高速に動くことになって、Googleの電子メール、文書作成、表計算、カレンダといったオンラインアプリケーションの魅力が増し、より多くの機能を搭載することもできると。

 Chromeなどの高速なブラウザの登場によって、Googleの現在の事業3本柱、「検索」「広告」「アプリケーション」が、3つとも追い風になってくれるという見事なしくみ。

■Chromeの特長

 Chromeは、Web利用をより簡単に、より速く、余分なもので表示領域を狭めない、というGoogleらしいコンセプトのスマートで革新的なデザイン。

 これまでのブラウザのデザインを革新、ほとんどのメニューやツールバーアイコンを排除。
 省スペース化のために、「Webアドレスを入力するアドレスバー」「検索キーワードを入力する検索ボックス」を統合した「Omnibox」は、Webページのロード進行状況がどのくらい進んだかを示すプログレスバーまで兼用。

 とにかく何でもこのOmniboxに入力して、Enterキーを押せばよく、これ以上のシンプルさはないでしょう。
 よくアクセスするサイトの名前の最初の1~2文字を入力しただけで、候補がリスト表示され、それまでの閲覧履歴やGoogleの人気サイトランキングを基にしたお勧めの候補によって精度もかなり高くて。

 さらにOmniboxのおもしろい機能は、Amazon.comなど、独自の検索機能を持つサイトの名前を入力した場合に、Omniboxでタブキーを押せばそのサイトの中を検索できて、そのサイトをまず開くという必要がないと。この機能は「Tab-to-Search」というもの。

 タブの処理方法も革新的で、それぞれのタブが別のブラウザとして動作するので、タブごと枠の外にドラッグするだけで、新しいウインドウに切り替わるし、独立してるんで、スタックしたタブだけ閉じられると。

 現在表示中のページにあるリンクから新規のタブを開くと、すぐ右隣のタブに並ぶので、ほかのブラウザのように一番うしろのタブまでいく必要がないというのも合理的な仕様で。

 要望があるとすれば、ブックマーク管理がないぐらいかな。とはいえ、開発者向けリリース版にはすでに追加されたそうなので、それもまもなく解決されそうですけど。

■Googleの記者発表会見

 Chromeの記者発表の席上、Googleの共同設立者であるSergey Brin氏は、「人々がインターネットをたくさん利用し、さらに素早く簡単に利用できるようになれば、Googleの事業は伸び続ける。」とコメント。
 さらに、「たとえChromeが競合ブラウザの開発者の競争心をあおる以外の影響を及ぼさなかったとしても、Googleにはメリットがある。Chromeの発表により、Internet Explorer 9 がずっと高速化されれば、Googleにとっては成功と見なされる。」と言い添えた。
 ライバル会社の製品能力向上まで自社の利益として取り込んでしまうという、まさしくGoogleならではの戦略。

 米Googleのエンジニアリングディレクタ、ライナス・アプソン氏は、テレビ会議を通じて次のように発表。
 Goolgeが独自に実施したレンダリングパフォーマンスの比較では、ローカル上に保存した複数サイトのWebページを連続表示させた結果は、
 Internet Explorer 7 : 257ミリ秒
 Firefox 3       : 158ミリ秒
 Google Chrome   : 68ミリ秒
であったと。

 アプソン氏は、「オープンソースのWebブラウザとしてはMozillaのFirefoxなどが存在するが、Google Chromeをオープンソースとして展開するのは、競争環境がWebの世界にとって最良だと判断したからだ。我々もFirefoxへ積極的に関与しているが、社内では“オープンなWeb世界をさらに広げるには競争しなければならない。”という意見が強く存在していた。」と。

 Mozillaとの関係を質問されると、「彼らの活動を尊重しており、これまでの関係が変わることはない。セーフティブラウジングの技術や共有しているソースコードも多く、今後もより良い関係を築いていけるだろう。」と答えた。

「Googleはいつも信じている。私たちがベストプロダクトを出し続ければ、必ずやそれは成功し、何百万人ものユーザーにお使いいただけるだろう。」 と続けた。

■Chrome高速化の基盤技術

 Google高速化の基盤技術となっているのは、Appleの「Safari」でも使われているオ―プンソースの「WebKit」プロジェクトと、JavaScript実行を高速化する「V8プロジェクト」。

 WebKitは、Webブラウザのスクリーンエンジンで、Webページをレンダリングするもの。
 WebKitの採用理由について、アプソン氏は次のように答えている。
「Safariでの採用実績に加え、描画処理性能の素晴らしさをわれわれも重視した。WebKitプロジェクトには、特に“セーフティブラウジング”(クラッシュなどの影響を最小限に抑えるなど)の部分で積極的にかかわってきた経緯もあり、Google ChromeではWebKitの成果を活用した。WebKitを採用することで、Web開発者がGoogle Chrome用に新たな開発を行わずに済むよう配慮した。」

 「V8」は、デンマークを拠点に活動しているJava VM 開発のエキスパート、ラーズ・パーク氏のチームが20年近く蓄積したノウハウを反映させて実現したもの。
 既存のJavaScriptで作成されたプログラム処理性能を何倍にも高速化することに注力し、今後のWeb世界での標準になることを目指している。
 JavaScript は今や、「Ajax」と呼ばれるテクノロジを使うリッチWebアプリケーションの基盤となるテクノロジに成長してて。

■国際Web標準への準拠度

 ブラウザがWeb標準に準拠しているかを調べるためのAcidテストでは、Chromeが100点満点中78点に対し、Firefox 3 は71点、IE7 は14点であったとのこと。

 つまり、国際Web標準準拠して作られたWebサイトを、IE7 で表示すると、不具合が起こる可能性が高く、ChromeやFirefoxでは、ほぼ問題なく表示されるということを意味してて。

 Webサイト制作者としては、Chrome、Firefox、Safariがもっと普及してくれることで、より国際Web標準に準拠したサイトづくりが行えることになると。

 IEユーザが減ってくれるほど、Web標準のサイトが増えていくということになるという...。
 あるいは、Microsoftという会社が、もうちょっと「社会に対する協調性」を持ってくれれば、変則的なWebサイトを作らせられる必要もないのだけれど...。

■Googleの今後の戦略

 Google関係者の発言より

「Googleはすでに、Mozillaにとって大きな支援者であり提携相手だった。単によりよいブラウザを求めていただけなら、Googleはただ単に「Firefox」への投資を追加するだけでよかったはずだ。」

「Chromeは、Webページを閲覧するための手段であると同時に、Webアプリケーション向けのプラットフォームでもある。」

「我々が本当に必要としていたのは、ブラウザだけではない。ウェブWebページやアプリケーションのための現代的なプラットフォームも必要としていた。こうしたものを構築するため、われわれは取り組みに着手したのだ。」

 これらの発言から、Googleは、今後の展開をどう考えていると予測されるでしょう。
 今のところ、Chromeを実行するにはWindowsが必要(Mac版とLinux版は近日中にリリースされる予定)だが、そう遠くない将来、LinuxベースのChrome搭載マシンや数多くのChrome用アプリケーションが登場することは確実でしょう。
 そう考えるとChromeは、Windows離れを決定的にするキラーアプリケーションになるかもしれません。

 そして、携帯端末のためのオープンな総合プラットフォーム「Android(アンドロイド)」にも実装することで、OSを必要としない(OSまで組み込んだ)ブラウザへと進化していくのでしょう。


Googleストリートビュー [Google考察]

 Googleストリートビューは、Google Mapの地図検索に追加された機能ですね。

 これまでの平面的な地図を検索・表示してから、ストリートビューウインドウに切り替えると、実際の街並みが360度の写真で展開すると。

 街並みの写真をつかんで、360度、ぐるぐる回しまくっても、いっさいのもたつき・ストレスなく、完璧なまでのスムーズさで動作することに感動。
 というか、なんでこんなことが可能になるのか...そらおそろしくなります...。

 個人情報やセキュリティ的な面を問題視する意見もありますけど、ずっと場所を示す「地図」(絵)はあったわけだし、「絵」はO.Kで「写真」はダメっていうのもどうなのでしょう。
 たしかに、絵に比べれば、写真の方が驚くほどリアルだけど。

 カーナビが登場した時も「犯罪に悪用されるのでは?!」っていう反対意見があったけど、結局、便利さに押されて立ち消えになったし。
 いずれにしろ、Googleストリートビューを禁止しても、しなくても、場所を調べることはできるわけで。

 それ言い出しちゃうと、そもそも「私の自宅を地図に載せないでください。」みたいな話になっちゃうし、じゃあ、郵便屋さんや宅急便やさんには自宅を知られてもいいの?みたいな。
 電話帳に、電話番号も載せるなとか、あまりに過敏になると「国家による情報統制社会」みたいな雰囲気もしてきて...。
 結局、どのような技術やサービスであっても、善用するか悪用するかは、「人」次第なのではないでしょうか。

 「顔が写っている場合」は、今どきの「顔認識技術」で自動的に顔を識別し、モザイク・ぼかしを入れるそうだし、個別申告にも随時対応するそうだし。
 自分としては、予想していた以上に便利な「サービス」なんで、とっても助かってます。

■Googleストリートビューの便利さ

 今までなら、例えば初めて友だちの家に行くとき、「近くにコンビニがある」とか「3つ目の信号を曲がって左に美容院があるんで」みたいな説明を聞いて、なんとかたどり着いてたわけたけど、これを使えば迷ったり、戸惑うこともなし。

 目印になるものがない場所でも、双方で「Googleストリートビュー」しながら電話すれば、間違いなく確認できるし。
 そうなると、事前に地図をMailするとかFAXするの必要もなく、便利でらくちん。

 今はまだ、大都市圏だけだけど、数年後~10年後?! には、ほとんどの地域をカバーするだろうから、そしたら、世の中から「略図」というものがなくなっちゃうのかも。

 何年か後の未来の会話としては「そういえば昔“略図”ってのあったよね。」「そうそう、どこのお店も会社も作ってたのにね。懐かしいね。」みたいな。

 これを実現するのに、360度撮影カメラを搭載したGoogle手配車両が、ただひたすら道路を走り回るというのもおもしろい。

 よくやるよね~この気の遠くなるような、超アナログな作業を。いっさいの躊躇なく、全国大都市圏で、一斉にやっちゃうとこがGoogleだねっ。

 んで、まだ制作途中なのに、正式公開(得意のβ版?!)しちゃうとこもがGoogleらしいところで。 なんやかんやと話題をかっさらいながら、最終的な完成系を目指して、ひたすら360度写真を撮影して作り続けていくと。
 まったく見事なアイデア・手法・戦略・戦術です。


Googleの広告マーケットの拡大戦略 [Google考察]

[印刷広告プログラムも拡大]

 2006年11月からスタートした印刷広告プログラム「Google Print Ads」も順調に伸長中。

 Webでのオンライン広告から、印刷出版物にまで進出したGoogleは、7月18日から、米国でAdWordsアカウントを所有する広告主に「Google Print Ads」サービスの提供を開始すると発表。

 2007年7月18日現在、「Google Print Ads」、225以上の新聞が利用し、発行部数の合計は3000万部を超えるという。

 印刷媒体への進出について、Google CEOのEric Schmidtは「新聞は重要な情報源であり、パワフルなコミュニケーションツールである。Google Print Adsは、より多くの広告主を新聞に結びつけることで、読者、新聞社、広告主、すべてに利益をもたらすだろう」とコメント。

 Google Print Adsがこれまでの新聞広告と異なるのは、中小規模の広告主でも効率的に新聞広告が出せるようになっていて、新聞に新しい層の広告主を参入させたことである。まさしく、”薄く広く”というGoogle戦略そのもの。

 広告主は AdWordsの延長サービスとして、Webインタフェースから新聞の広告スペースを手軽に購入可能。

 広告を出したい全国紙/地元紙を選んで入札し、広告デザインをアップロードすればよい。

 新聞社側は、入札額・内容を検討して掲載を決定し、広告主に直接フィードバックできる。

 広告契約が成立すれば、新聞に広告が掲載され、広告主は掲載された広告サンプルと詳細なレポートが提供されると。

 新聞社と広告主の間に「Google Print Ads」が入り込むことで、新たな広告市場を生み出し、ダイナミックでわかりやすい広告購入・販売プロセスを実現させるとは。

[Googleマップへの広告展開]

 2007年に入って、今度は、Googleマップ上に、その地域でターゲティングをしたAdWordsの広告表示をスタート。

 ユーザが「Googleマップ」で検索しているわけだから、その地域・エリアの広告を出せば、誰が考えても広告効果は高い。

 「Googleマップ」検索サービスを無償で提供しておいて、あの完成度を見せつけておいて、話題を沸騰させ、十分に社会に浸透したところで、広告戦略を展開させる...まったく見事。

 Googleマップの検索時に強調表示され、マップ上にポイントが表れ、会社名、説明文2行、URL、住所が表示される。その地図上のポイントをクリックすると、電話番号や画像も表示されて。

 これらの広告料金も、Googleのテキスト広告と同じように、オークション方式、ページビュー、クリック率などのスコアをもとに決定されるのでしょう。

 Googleマップの開発費などあっという間に回収し、その後は、莫大な利益をもたらし続けるのでしょう。

[新たな広告料金モデルを構築]

 これは「Pay-Per-Action」(PPA)というもので、商品の購入、ニュースレターの購読など、広告主があらかじめ指定したアクションをユーザが行った際に広告料を発生させるというもの。

 Google AdSenseで「PPA広告」を選択できるようになり、PPA広告の広告ユニットだけが選択された場合には、別のAdSenseとなって、CPCやCPMベースの広告とオークションで競合しないという。

 6月21日時点のベータプログラムでは、AdWordsコンバージョントラッキングを利用して、CPC (Cost-Per-Click)またはCPM (Cost-Per-Mille)ベースのキャンペーンで過去30日間に500以上のコンバージョンを達成した広告主を、自動的に対象者にするという。

 対象者に選ばれた広告主は、AdWordsアカウントログイン後、PPA広告ユニットが作成できるようになったことを通知すると。

 広告出稿側としては、ある条件を満たした時に報酬を支払うモデルなので、これまでのCPCよりも、広告効果に対する納得性が高い。

 Googleにとっての”お得意様”を囲い込もうという狙いでしょう。

 Googleの”次なる手”の展開は速すぎるほど速くて。

 Googleは、どんなに企業買収して規模が大きくなっても、どんなに売上と利益が計上されようとも、どんなに世界的な巨大企業になっても、その経営判断の速さと、行動力、展開力のスピードはまったく落ちなくて。

 こんな企業は、Googleだけでしょう。どこまで行くのでしょう。どこまでも行くのでしょう。


Google Book検索 日本語版 [Google考察]

第11回 Google Book検索 日本語版

 Google Book検索 日本語版に、慶應義塾図書館パートナーとして加わりました。

 現時点で、Googleブック検索の対象となるのは、著作権の保護期間が切れた古い蔵書ということで、同図書館が収蔵する書籍のうち、著作権の保護期間が切れた約12万冊をデジタル化しようというもの。

 本のページめくりまで自動化したスキャンマシンで、1ページずつスキャンしてデジタル化し、Google検索で全部読めるようにしようというもの。

 検索は、OCRでデジタル文字列化して行う模様。

 まだ始まったばかりなんで、現在の収録点数はわずかだけど、ユーザーインターフェースと表示の速さや、次のページを読む時のスマートさと反応の速さには驚かされるばかりで。

 そして、さすがGoogleと思わせるのが、Googleブック検索って死蔵図書の復活と再生を意味してて、企業としての社会貢献でもあるということ。

 著作権の保護期間が切れたような古い蔵書は、読みたくても手に入りづらいし、人々の目に触れなくなっていくから、その本の存在自体も、少しずつ忘れ去られていってしまうと。

 それをこの「Googleブック検索」のコンセプトによって、救い上げようと。

 死蔵になっちゃってる膨大な書物が、こんなふうに日の目を見ることは、ある意味「人類全体に対する文化的貢献」ではないのかと。

 自分がそゆ本の存在を知らなくても、Googleの縦横無尽な全文検索で、思いがけない本に出合える。...読むことができる。

 民間のひとつの企業が、費用の全額を負担して、こういう埋もれていた人類全体の資産を掘り起こし、なおかつそれを無償で提供するという。

 それは企業としての社会貢献そのものだし、そのような観点で、慶應義塾図書館も協力することにしたのでしょう。

 全人類の総書籍数はおそらく1億冊で、そのわずか15%が流通しているだけらしく、残りの85%は絶版か、個別のどこかの図書館にしか存在しないから、それらの本は見つけようがないし、どこにあるかのかもわからないと。

 この埋もれちゃってる、せっかくの人類の英知をすべての人に提供しようと。

 Googleの経営理念は「人類の英知すべてを検索可能にする」ことだと。

 そういう意味では、最初に紙の本で読んだとしても一度読み終わった後、あやふやな記憶で、「あそこをもう1回読みたい」っていう時は、適当なキーワードで検索できる「Googleブック検索」はとっても便利だなァと。

 社会貢献もしながら、Googleサイトへの訪問者数を伸ばし、さらに広告売上を伸ばしていくという。

 儲かりすぎちゃった資金を社会に還元して、その再投資で、また儲かっちゃうという強力な正のスパイラル...完璧です。

 さすがGoogle。ビジネスとはこうあるべきと感じさせられます。


Googleの的確な買収戦略(後編) [Google考察]

第10回

 2006年11月1日、企業向けWiki(ウィキ)システムのJotSpotを買収。

 JotSpotは,米Exciteの共同設立者のKraus氏とGraham Spencer氏が、Excite退社後、立ち上げた企業で、wikiベースのカレンダ、スプレッドシート、バグ追跡といったアプリケーションを提供している。

 Googleの既存サービス「Google Calender」「Google Spread Sheet」への技術導入、強化策が想像されるところ。

 Wikiベースであるということは、他ユーザーと共同の編集作業ができるってことなんで、カレンダーはもちろん、「Google Spread Sheet」が共同編集できるようになったりするかもしれないと。

 そうなると、またアイデアあふれる人が、思わぬ新たな活用法を見出したり、いろいろな利用法が編み出されたりして、Webベースの新事業が誕生してくるのかも。

[DoubleClick約31億ドル買収]

 2007年04月14日、オンライン広告配信のDoubleClickを、なんと約31億ドル(約3,600億円)の現金小切手で買収。

 Googleのエリック・シュミット CEOは、「この買収により、ディスプレイ広告における Googleの革新的な進歩(技術)の普及が加速されるだろう」とコメント。

 Googleはこれまでリスティング広告(検索連動型広告)には強かったけど、ディスプレイ広告はイマイチだったと。

 DoubleClickは、ディスプレイ広告(いわゆる「バナー広告」)において、広告主がコンテンツサイトに広告枠を得るための仲介をし、その広告の効果の測定までを行う技術と広告配信システムを持ってる会社。

 Googleは、DoubleClickを買収することで、Googleがバナー広告を販売し、DoubleClickがその広告を配信するという、相互補完しながら、ディスプレイ広告を強化していこうということのよう。

 さらに、DoubleClickが所有する代理店や媒体主に対する専門的なノウハウも手に入れながら、Googleの技術を融合させることで、オンライン広告効果の効率化と、次世代のより革新的な広告提供技術を目指した新しいサービスの創出を狙っているという。

 Googleはすべての広告市場を席巻しようと目論んでいるかのよう。

[ゲーム市場へも広告参入]

 3月19日には、ゲーム内で広告を配信する技術を持つ米Adscape Mediaを買収。

 Adscape Mediaの技術は、ゲームのストーリーに沿った形で動的に広告を提供するもので、これがよりインタラクティブな広告を提供すると。

 ゲーマーをターゲットにした広告配信プラットフォーム、広告主のためのレポートツールなど、Google方式に類似したシステムを作ってるんで、Google AdWords/AdSenseに組み込んでいくことは、間違いないでしょう。

 Adscapeの開発チームは、そのままGoogleの開発チームへと合流し、一緒に開発を進めていくそう。

[RSSへも進出]

 6月1日には、RSS(フィード)マネージメントの米FeedBurnerを買収。

 FeedBurnerは、RSS配信の特徴を活かした広告ネットワークを構築し、ブロガーやポッドキャスター、パブリッシャーに対して、RSS配信の効果や効率性を高める分析・管理ツールを提供してきたと。

 Googleの買収発表時のコメントは「ユーザー、広告主、パブリッシャーに対してサービスの価値を高める上で、フィード・ベースのコンテンツおよび広告は有望な開拓分野である」と。

 FeedBurnerのテクノロジをGoogleのツールに統合することで、さらに広告効果を高め、 Googleの広告プラットフォームを充実させ、分析ツールをブラッシュアップしようというものなのでしょう。

 その4日後には、米Salesforce.comと戦略的提携の合意に達したと発表。あきれるほどのスピード展開で。

 Salesforce.comはビジネスアプリケーションをオンデマンドで提供する「SaaS(Software as a Service)」の草分け的存在で、SalesforceのオンデマンドCRMアプリケーションとGoogleの広告配信プログラム「AdWords」を統合した「Salesforce Group Edition featuring Google AdWords」を世界的に提供するという。

 広告主の企業規模にかかわらず、効率的に顧客獲得の機会を拡大できるとしており、例えばWebセミナーや製品資料のオンライン提供時の会員登録などで取得した”見込み顧客”の情報を、直接Salesforceに登録できるようになって。

 Salesforceに登録した”見込み顧客”情報を管理・共有化して、セミナー部隊、プレゼン部隊、営業チームなどが連携して、見込み客へ効果的なアプローチを行うことを実現するという。

 両社の提携関係は、世界43か国を通じた販売、技術協力、共同マーケティングに及ぶと。

 ”見込み顧客”まで狙うなんて...Googleはどこまでいくのでしょう。


Googleの的確な買収戦略(中編) [Google考察]

第9回

 Googleの的確な買収戦略(中編)

 爆発的な売上拡大、Google AdSense会員の増大に伴う支援強化策のように、2005年3月、Urchin Softwareを買収して、Google Analyticsをスタート。

 2005年5月、モバイルSNS(携帯向けソーシャル・ネットワーキング・サービス)のDodgeball.comを買収して、PCベースから携帯電話などのモバイル端末への展開へ。

 これは同時に、固定地点における検索サービスから、ロケーションベースの携帯広告にエクスパンドすることを意味してて。

 全米22の都市をカバーするDodgeballによって、登録ユーザのロケーションがセンターに送られると、その場所に適した広告を送信すると。「今あなたが歩いている通りの先に、おいしいコーヒーショップがありますよ。」と。

 雨が降ってきたら、「右に曲がったところに傘を売っています。」と。

 場所、日時、天気などによって変化する、さらに先進的なターゲット広告をめざして。Googleはすでにサンフランシスコで実証実験を開始。

 2005年7月には、ブラジルの検索技術会社「Akwan Information Technologies」を買収し、ラテンアメリカにおけるGoogleの研究開発センターにすると発表。

 Googleの世界マーケットへの進出方法も、進出スピードと浸透スピードを優先した、的確な地元企業の買収戦略であることが読み取れて。

 その後まもなく、日本の携帯電話にも進出し、確実にシェアを伸ばしている。

 2005年8月には、続けて携帯用のソフト開発会社Androidを買収。

[ラジオ広告への進出]

 2006年1月、今度はラジオ広告への進出を図り、dMarc Broadcastingを買収。

 この買収によって、広告主とラジオ局を自動的に直接結びつける広告プラットフォームを取得。

 dMarcが提供しているHD Radio放送は、FMでCD並みのデジタルサウンドを提供できるほか、信号にテキストデータを乗せて同時に送信できると。

 HD Radio化することで、互換レシーバーにアーティスト名や曲名を表示させたり、広告に利用することが可能となって。

 つまり、特にローカルのラジオ局にとって新たな収入源と期待されているHD Radioを取得することで、AdWordsをラジオに拡大し、ラジオ広告の新時代を築こうというもの。

 2006年2月、ブログ分析サービス「Measure Map」事業を米Adaptive Pathから買収。

 Adaptive Path社設立者であり、Measure Map部門製品担当ディレクタであるJeffrey Veen氏と数人のMeasure MapスタッフをGoogleへ移籍という手法。

 Measure Mapは、ブログへの訪問者とその行動(コメント投稿やトラックバックなど)を分析・集計し、リンク元などを追跡するシステムで、Google Analyticsのブログ版という感じ。

 Veen氏はインタビューに答えて「Measure Mapは、Web分析の力を用いて、ブロガーが読者とつながっていることを感じられるよう支援する。Google社を通じてより多くのブロガーに Measure Mapを提供し、ブログに親しみを持ち、ブログをもっと活用するユーザーがいっそう増えることを期待している」と述べた。

 2006年は、1月から毎月、企業買収を連続し、3月には、Upstartleの「Writely」の開発チームを買収。Webオンライン上における「Word」を実現へ。

 2006年10月9日、GoogleがYouTubeを16億5000万ドル(約1950億円)で買収。また、YouTubeを買収した後も「Google Video」、「YouTube」の名称を変えないと発表。

 このニュースが駆け巡ったとき、「なんで、GoogleがYouTubeを巨額で買収したのかさっぱりわからない」という論調が飛び交って。

 こういう批評は、自ら「私には思考力がありません」と宣言・宣伝しているようなもんでしょう。

 必ず理由があるはずなんで、GoogleがなぜYouTubeを巨額買収したのかという理由を少し考えてみましょう。

[GoogleのYouTube戦略]

 Googleには世界最高と思われる広告システムがあるので、それをさらに拡大利用していくことが、Googleをさらに拡大していくことになるので、携帯電話、ラジオときて、今度は動画へというのは自然な流れでしょう。

 Googleは、いずれYouTubeの全ユーザに対して、YouTubeサイトで行っていることのすべて事象から事業を築こうとするだろうから、その事業規模が、約1950億円に見合うと判断したということなわけで。

 そこには、動画は今後、インターネットにおける新たな種類のメディアのうち最も重要なものの1つになっていくだろうという判断もあったはずで。

 ますます多くの人が、アイディアを伝えたり、思い出を記録したりするのに動画を利用するようになっていくと。

 企業ベースで考えれば、既存のテレビ番組などの多くも、結局はインターネットで見られるようになり、製品を売ったり、新たなコンテンツを作るために、企業はAdsense、Adwordを利用して収益を上げるだろうと。

 Googleは、そうしたパートナー企業すべてに対して、「YouTubeと提携すれば、Googleの広告システムとそちらのコンテンツを組み合わせて、はるかに多くの視聴者を獲得することができますよ」とアピールしてくるのでしょう。

 実際に、この手法で、1兆円に迫る売上を上げてきたのだから。

 数年後には、この2千億円弱の投資によって、年間1兆円の売上をあげてるのかもしれない。

 そんなことになったら「Googleついに、年間売上2兆円突破!」なんていうニュースが流れているのかも。


Googleの的確な買収戦略(前編) [Google考察]

第8回

 株式上場で巨額の資金を得たGoogleの企業買収は、正確で誤りがなく、見事な戦略が見て取れる、あまりにも的確で見事なもので。

 2001年2月、まずDeja.comのUsenet Discussion Serviceを買収し、会員同士のディスカッション、コミュニケーションを支援するツール、Google Groupsを開始。

 一見これは、どうってことのない買収のように見えがちだけど、実はこのしょっぱなから、Googleの思考性、方向性がはっきりと見て取れる。

 ひとつは、Googleサービスの世界的な会員獲得という目標であり、もうひとつは、コンテンツこそを最重要視するという姿勢。

 確かに、いくら検索サービスが優れていても、検索すべきコンテンツに価値がなければ、検索しても意味がないわけで。

 何らかの価値があるコンテンツが、膨大にあればあるほど、Googleの検索性が評価されるということが根底にあることが感じられて。

 その思考性は今日に至るまで首尾一貫変わらず、いかにより多くの会員を獲得するか、いかにより多くの価値あるコンテンツに対して、Google検索を導入させるかということを追求し続けてて。

 Googleはこの買収にって、1981年に開設のUsenet掲示板サービスにおける10億件超の投稿を手に入れた。

 その年の9月、Xeroxのパロアルト研究所から2000年にスピンアウトしたベンチャーOutrideを買収し、同音異義語の検索技術やセマンテック解析技術などを取得。検索機能をさらに向上。

 2003年2月、Pyra Networksを買収し、BloggerをGoogleのブログサービスとしてスタート。
 Googleであれば、ブログのシステムなんて朝飯前であっても、会員やコンテンツそのものの重要さを優先すればこその買収でしょう。

[貪欲な技術獲得]

 その年の4月、コンテンツ解析技術のApplied Semanticを買収し、この技術と広告とを連動させるという"画期的な"Google AdSenseをスタート。

 単独では実りの小さい技術であっても、革命的な発想に基づいて、個々の技術を結びつけたとき、世界を変えるような技術に化けるという典型例で。

 同時期に、WebテンプレートのNeotonic Softwareを買収し、Google Groupsのデザインに採用。

 Webテンプレートぐらい自社開発で良さそうなのに、各種のデータ整形に便利なC言語で使えるテンプレートエンジン「ClearSilver」を入手したのも、オンライン上でリアルタイムな書き換える"アクティブページ"に対する意識を感じてしまう。

 その年の9月、6月に設立されたばかりだった、Web検索技術の開発会社Kaltixを買収し、パーソナライズされた検索技術と文脈依存検索技術を取得。個々の会員向けサービスである、のちのGoogle Personalized Search へ。

[テキストベースから画像への拡大]

 2004年7月に画像ソフト開発のPicasaを買収し、パッケージ販売されていたPicasaの無料ダウンロード提供をスタート。

 この当時、何も理解できていないまま勝手な評論をしちゃう人たちが「検索サービスのGoogleが、なんでPicasaを買収するのか? 画像ソフトを提供してどうするのか?」というおまぬけな論調を繰り広げて。

 思えば、YouTube買収のときと言い、今だにまったく変わっていないのかも。自分自身が理解できていないことをわかっていないという...。

 Picasa買収は、Googleの画像検索サービス「Googleイメージ」への布石であり、ブログへの画像アップロードへの流れに対応する、Bloggerの画像投稿系機能強化という意図であったと。

 GoogleのエッセンスをPicasaに投入した「Picasa 2」は、動作が圧倒的に軽く、起動するたびにすべての画像の保存場所が自動的に検索され、フォルダ名とともに日付ごとに区切られたアルバムに整理される。

 この画像検索・管理機能をWeb上で行ったのが「Googleイメージ」検索であり、オンラインアルバム「Picasa Web Albums」へと発展していく。

 さらに、Gmailアカウントを使った写真の共有サービスもスタートさせ、テキストベースから画像ベースへの進展という拡張方向を感じさせる。

 画像編集機能も強化されたPicasa 2では、色調や明暗、赤目補正などの基本的な調節機能のほか、12種類のフィルター追加も含め、Googleならではの直感的な操作になってる。

 これを見たAdobeは、あせったことでしょう。動作が軽く、これだけの機能を持つ画像編集ソフトが無償とは。

 大名商売的なさすがのAdobeも、Photoshopの機能制限廉価版的なソフトを次々にリリース。(Webアプリ版Photoshopも、まもなくリリース予定とのこと。)

[画期なアイデアをさらに進化させる技術力]

 2004年の秋、ほぼ同時期にKeyholeとWhere 2 Technologiesを買収、人工衛星や航空撮影画像のデータベースとWebマッピング技術を取得し、Google Maps、Google Earthへと発展させる。

 Keyholeの買収によって、3次元地図デジタルデータをもとに道路、建物、企業など、いろいろな地理情報を組み合わせた合計12テラバイト以上にものぼるデータベースを獲得。

 Google Mapsのもとになったソフトは、もともとC++アプリケーションで、個別にダウンロードされるパッケージ型だったと。
 ところが、Googleの手にかかって、Webオンラインアプリに化けてしまったと。

 もともとの開発者たちは、「まさかWebブラウザ内で、こんなことができるなんて」と感嘆したそうだけど、確かに初めて見たときは衝撃的だった。
 ブラウザ上で、シームレスに地図をドラッグして動かせるなんて。とても動きもスムーズで。

 Google Earthは、基本的に地球全域はEarthsat社の衛星写真を用い、北米の一部は、パブリック・ドメインな衛星写真(例:NIMA (National Imagery and Mapping Agency)、ニュージャージー州など)、その他の領域においては衛星写真販売各社(Digitalglobe、Blueskyなど)の衛星写真(ごく一部の地域はチャーター機による航空写真)を使っているのだと。

 Googleの投資にはまったく無駄がない。常にその次の先の展開を読み、的確にGoogle Powerを増大させていく。見事だ。


Googleのエクスパンド [Google考察]

第7回

 検索サービスNo.1を確立し、アドワーズ&アドセンスで莫大な収益を上げたGoogle。でもそこで立ち止まらないのがGoogle。

 2002年4月にWeb API(Application Programming Interface)を発表、アプリケーション方向への進出を感じさせる。

 Google マップを発表したのが2005年7月。今度は、Googleをアプリケーション・サービス・プロバイダ(ASP)に拡張(エクスパンド)しようというもの。

 検索サービスだけじゃなく、ソフトウエアの開発・制作もしようと。しかもWebで提供しようと。パッケージソフトじゃないところがGoogle。

 インターネットに接続されたWebブラウザ上で動く"動的ソフトウエア"、しかも"高度(高性能)なソフトウエア"への挑戦。

 このWeb ASP構想も、それまでのソフトウエア業界の発想の限界を打ち破るものだった。今日のインターネット常時接続・高速回線という環境が利用できるとたとえわかっていても、手を出せるところはほとんどなくって。

 なぜなら、Webブラウザ自体が無償ソフトで、アプリケーションとしての完成度が低くくても文句の言いようがないし、開発メーカによって仕様は異なるし、バグも少なくないぞと。
 そんなWebブラウザの中で動くことを前提にしたソフトなんて開発できないよと。

 もしソフトの使用中に障害が起きたり、ハングアップした場合、ブラウザ側の問題なのか、ソフトの障害なのかもわかりづらいし、修正対応も困難で。

 手を出すとしても、障害の起こりにくい単純・単機能なソフトがせいぜいで、高度なソフトなんて無理じゃない?! みたいな。

 ところがGoogleには、そんなことは問題ですらなかった。なぜならアプリまでも無償提供してしまえる経営判断能力、世界中から入社希望が殺到する選りすぐりの天才エンジニアたちの開発力。

[無償Webアプリケーションの提供]

 これまでの「ソフトウエアの開発費は販売して回収する」という概念を破壊し、「ソフトウエアに広告を組み込んで無償提供」という発想も打ち破り、誰も考えつかなかった新たな「第3の回収」を構想できる発想力と判断力。

 このエクスパンドのしかた、Web ASP構想を実際に実現してしまえる企業は、世界中にGoogle以外ないでしょう。

 Google Mapsを実際に見るまでは、ほとんどの人があんなことができるなんて夢にも思ってなくて。

 "いい加減な"ブラウザの中で、"動的に"マウス操作できるなんて。Ajax(Asynchronous JavaScript + XML:エイシンクロナス(非同期)のジャバスクリプトとXML)なんてもので、こんな凄いことを実現してしまうなんて。

 JavaScriptのHTTP非同期通信機能を利用してブラウザ内の一部分に、ユーザの操作や画面描画にあわせて、指定したURLからXMLドキュメントを読み込ませ、ダイナミックHTMLで動的に書き換えると言われても。

 非同期通信によってページ単位での読み込みを行わないから、ネットワークを通じたデータ受信を感じさせないシームレスなWebアプリケーションの開発が可能...って言うのは簡単だけど、本当にそんなもの実現できるのかと。

[Googleが考えるPriority]

 Google Mapsで、マウスのドラッグ操作に、縦横無尽に画面が展開していく感動。ぎこちなさの一切ない、圧倒的な完成度。
 このソフト1つで十分、中堅会社1社がやっていけそうな商品力。

 この完成度なら、無償で提供することを躊躇しそうなものだけど、Google経営陣が考えているプライオリティ(優先度)は、そんなとこにはなく。

 たぶんこんなことなのかなと。

(1)いかにGoogleを圧倒的な存在感の企業にするか、いかにどれだけのユーザ数を全世界に獲得できるかこそがもっとも重要なんだと。

(2)世界規模の圧倒的なユーザ数を獲得することこそが、次なるビジネスアプローチを圧倒的優位に展開できるかと。

(3)グローバルコンペティション時代(国際大競争時代)の今日、世界的な、圧倒的なシェアがもたらすビジネス規模は計り知れないと。

 その思惑どおり、Googleの登録会員数は、全世界に爆発的な勢いで増加し続け、圧倒的なマーケットシェア、莫大な市場規模をもたらした。

[止まらないソフト開発]

 それでもなお止まらないのがGoogle。
 今度は、Web ベースの表計算アプリケーション「Google Spreadsheets」を発表。
 これも実際に見るまで、Excelに匹敵しそうな表計算ソフトをWebで実現できちゃうなんて、誰も思ってなかったでしょう。
 ついでに、Webベース ワードプロセッサの開発会社 Upstartle を買収し、Wordに匹敵しそうな「Writely」を発表。
 Writely と Google Spreadsheets を統合して「GoogleDocs&Spreadsheets」の提供スタート。

 無償サービスとは思えない、Gmailの巨大容量(2GB)により、データの作成/共有/管理まで、すべてGoogleのWebサーバ内でどうぞと。
 もはやインターネットにさえつながれば、Googleアカウントにさえログインすれば、それですべて済んでしまうと。
 これぞGoogle経営戦略の真骨頂。


Google Analyticsとは [Google考察]

 2005年3月、GoogleはUrchinを企業買収し、Google Analyticsを開始。

 これは広告の効果、成果が確実に詳細に計れるシステムで、その分析できる項目の選び方のセンス、分析内容の細かさには、ただただ驚くばかり。

 自分のアカウントにログインし、Google Analyticsをクリックすると、次のような自分のサイトの「 レポートビュー」を見ることができちゃう。

(1)折れ線グラフで、日ごとの訪問者数とページビュー数

(2)円グラフで、新規ユーザ数とリピート ユーザの数の比率

(3)地図で、どこから(国、県や市)のアクセスか

(4)円グラフで、リンク元(リンクソース)の比率

(5)自分のサイトの概観から、各パーツごとのクリック数、クリック率

(6)1 回の訪問あたりの平均ページビュー数

(7)円グラフで、利用した接続プロバイダ (会社名)の比率

(8)棒グラフで、1 回の訪問で、ユーザーが閲覧したページ数

(9)棒グラフで、1 回の訪問で、ユーザがサイトを閲覧した時間

(10)円グラフで、最初のページを訪問してすぐにサイトから直帰したユーザの直帰率

(11)円グラフで、訪問ユーザがサイトを離脱する割合の高いページとその比率

(12)横棒グラフで、訪問ユーザの環境(使用OS、ブラウザ-ヴァージョン、画面解像度、画面色数、言語、Java有効率、Flashのヴァージョン、接続速度)別訪問数とその比率

 こんなふうに、自分のサイトが分析されて、わかりやすいグラフでその推移が表示されちゃうと、サイト作りのモチベーションも上がろうというもの。

 ここまで自動化できちゃうシステムの開発能力はやっぱり凄い。わかってるつもりでも凄い。

 ただ高度なエンジニアリングというだけじゃなくって、Analyticsとして、どういう分析が必要で、どう表示させるのが効果的かという的確さ。

 そのビジネス的着眼と発想、アイデア、ユーザ側視点にたったインターフェース、その利用の簡単さなど、感心させられることばかりで。

 恐るべし、Google Analytics。


Google アドセンス考察 [Google考察]

第5回

 2000年10月に開始したAdwordsによって、爆発的な広告収入を上げるようになっていながら、さらなる広告収入を増大させる方法として導入した Google AdSense。

 アドワーズによって、広告ページを検索のたびに書き換え、広告掲載数を飛躍的に膨張させたにとどまらず、今度はGoogleサイト以外にも広告掲載スペースを広げようというもの。

 確かに、広告掲載スペースを外へ求めれば、いくらでも果てしない。限りのないWeb空間の全方向に、どこまでも広告スペースを広げていける。アドワーズの成功で満足しない、このあくなき発想。

 アドセンスに対する出稿側は、広告に対するクリック単価 (CPC:Cost Per Click)またはページビュー(表示回数)の1,000 回あたりの単価 (CPM:Cost Per Mille)により、広告料をGoogleに支払うというシステム。

 アドセンス広告の受入側(広告掲載)のサイトは、個々にGoogleに対してアドセンス広告契約を申し込み、Googleは申請のあったサイトの健全性を審査の上、掲載許可を与えると。

 外部の個々のサイトから上がってくる広告料収入の中から、Google側が設定したパーミッションに基づいて、そのサイト運営者に支払われる。

 サイト運営者への支払いは、支払額が100ドルを超えた時点で発生し、支払いスパンは月ごととしているところもさすが。

 100ドル未満の支払いだと、支払いコストに見合わないし、ページビューの高いサイトなら、月ごとの精算を望むだろう。

[広告との"関連性"]

 広告を出したい出稿側は、どのWebサイトに出したいかを自分で選抜・限定することもできるし、特に決めずにフリーとすることもできると。

 フリーを選んだ場合でも、GoogleのWebページ解析システムによって、記事内容に関連性の高い広告が表示されるというところが、これまでとはまったく違う!

 今までの、広告会社が運営していたような広告掲載方式では、個々のWebサイト運営者が、どの広告を掲載するかを選んで掲載していたんで、運営者の好みに左右され、必ずしもサイトの採用との関連性は薄かった。

 Googleの強さは、この"関連性"を持った広告を自動的に表示するというシステムを持つことであり、アドセンスにおいては"サイトの記事内容と関連性の高い広告"をバナーやリンクとして提供できるというところにある。

 アドワーズでは、ユーザが検索したキーワードと"関連性の高い広告"を自動表示し、アドセンスにおいては、日々更新される記事内容と"関連性の高い広告"を記事内容の変化に合わせて更新していくわけだ。まったく見事だ。

[自分のサイトでテスト]
http://www011.upp.so-net.ne.jp/virai/

 さっそく自分も、Googleアドセンスを体感してみようと申し込んでみると、手続きの早さに驚かされる。

 申し込んだその日のうちに、サイトの適合性チェック(違法性、猥褻性のないサイトかなど)まで完了し、アドセンスのアカウントが発行された。

 アカウントにログインすると、
(1)「コンテンツ向け AdSense」(サイトの記事内容に連動する広告)
(2)「検索向け AdSense」(サイト内に検索ボックスを生成し、検索後に連動する方式)
(3)「Google 紹介プログラム」(Googleの各サービスを紹介するGoogleの広告)
という3種類の形態が用意されている。

 さらに広告サイズや色などを用意されたパターンの中から選べるので、それらを掛け合わせると、かなりの組合せ数になる。

 ガイドにしたがって進めていき、すべてが確定されると、Webページ内のボックスの中に広告表示用のコードが生成され、このコードをそのまま自分のサイトにコピー&ペーストするというだけ。

 自動生成されるコードの記述はjavascriptになっていて、Googleサイトからshow_ads.jsというファイルを読み込ませる方式になっている。

 実際にコードを貼ってアップロードしてみると、ただちに広告内容が表示され、数分としないうちに記事内容との連動がスタートするという驚異的な速さ。しかもなかなか連動されている!

 アドセンスを申し込んだ自分のアカウント内では、自分のサイトに掲載した広告の表示回数、クリック回数などが見られるようになっていて、広告掲載直後からレポート内容が更新表示される。

 このスマートさとスピード感覚こそが、今日潜在的に求められている感覚であって、こういうところ(わかりやすさ、簡単さ、展開の速さ)も、Googleマーケットを短期間のうちに、ここまでのビジネスに押し上げた理由なんだろうなと。


前の10件 | - Google考察 ブログトップ